M010:オープンエリアにおける環境音の検証
実施時期 | 2020年2月1日~2020年7月15日 |
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ステータス | 完了(常設化) |
カテゴリ | 効率,創造,健康 |
場所・空間 | point 0 marunouchi |
背景・課題
一般的なワークプレイスにおいて、音環境はそれほど重要視されていない現状がある。しかし、ビジネスパーソンのパフォーマンスやクリエイティビティ、ウェルネスに音環境が与える影響は大きいと考えられている。音が人の行動や心理に与える影響を調査した学術的な研究は少なくないが、実際のワークプレイス環境における実証事例は少なく、効果の定量化も難しいため、ワークプレイスの音環境を整え利活用している実例は少ない。
概要
バイオフィリックデザインにマッチした質の高い自然環境音によって、ワークプレイス内のノイズをマスキングしたり、ミーティングの活性度を高めたり、緊張感や閉塞感を和らげる。また、雨音や虫の鳴き声などを微かに鳴らすことで、季節感や気候、時間の移ろいを感じることができる空間を提供する。ビジネスパーソンにとって最適な音環境を維持しながら、ゆるやかに気付きを与えることが働く人に与える影響を検証する。
検証結果
アンケート回答者の内96%の人がオープンスペースに自然環境音があった方が良いと回答し、心地よく集中を妨げない効果を確認できた。自然環境音があることで「空気や雰囲気が軽くなる感じがする」といった声も多かった。(アンケート回答者の85%以上)
時報のサイン音に気付いている人の多くが、時間間隔を意識するツールとして時報を活用していた。降雨情報のサイン音は、サウンドコンテンツの種類や鳴らすタイミングの課題を確認できた。
<関連する実証実験(No.25):point0> https://www.point0.co.jp/poc/m025/
<ソリューションの紹介サイト:TOA> https://go.toa-global.com/office_market/solutions
今後の展開
音環境をエリアごとに分けて提供することで、TPOごとに最適なサウンドコンテンツとサウンドシステムを検証する。また、必要な音を必要な場所にだけ届ける“音空間のゾーニング”の価値も検証する。
Project Member プロジェクトメンバー
- TOA株式会社エンジニアリング部 東日本CE課 課長藤井 克弥
TV・ラジオ局向けデジタル音声卓システムのフィールドエンジニア、音響・拡声システムエンジニアを経て「音の新たな価値創造」プロジェクト立上げに参画。現在は技術サポート部隊の立上げと技術者育成に従事。
- TOA株式会社エンジニアリング部 システムデザイン課 課長埜中 靖夫
TOA入社後、国内外の空港・鉄道や商業施設等のプロジェクト案件を担当。海外販社への出向経験も活かし、現在は技術的な観点から国内外のビジネス戦略・企画を描くとともに、社内外の協創推進に従事。
- TOA株式会社エンジニアリング部 SE課 宝塚G德田 紘陽
入社後、システムエンジニアとして国内外の大型複合施設・交通インフラ施設・スタジアムなどの大規模案件を担当。現在も国内を拠点に海外販社のSE業務支援を行いながら、国内向けのシステム設計・SE業務にも従事。